フランス、パランティアのAIデータツールを廃止し国内プロバイダーへ移行
フランス政府は、米国企業パランティアが提供するAIデータ分析ツールを廃止し、国内のプロバイダーであるChapsVision(シャプスビジョン)製のシステムへ移行する方針を固めた。政府調達におけるデータ主権の強化と安全保障上の懸念が背景にあるとみられる。
背景メモ
- フランス政府は、警察・治安向けのAIデータ分析ツールを、米国パランティア社(Palantir)の「Gotham」から、フランスのスタートアップ「ChapsVision」が開発した「Argos」に全面切り替えする方針を発表した。
- パランティアは元CIA職員らが創業した大手データ分析企業で、テロ対策や諜報などに関わる政府案件を多く受注。欧州ではプライバシーやデータ主権の観点から依存脱却を求める声が強まっている。
- ChapsVisionは2021年設立の仏企業。2025年には同国政府の治安機関向けAIプラットフォーム調達でパランティアを破り、今回の全面的な置き換えに至った。
- 背景には、米中対立の激化やEUのデータ規制強化(GDPR・AI法案)を受け、EU各国が「デジタル主権(souveraineté numérique)」を重視する流れがある。特にフランスはマクロン政権下で欧州産クラウドやAIへの公的調達シフトを積極的に推進している。