インターネットは「クラウド」にあるのではない。海底にあるのだ。
本記事は、インターネットの物理的インフラが実際には海底ケーブルに依存していることを解説する。「クラウド」という言葉が作り出す非物質的なイメージとは裏腹に、世界のデータ通信の大部分は海底下に敷設された光ファイバーケーブルを通じて行われており、その戦略的・地政学的な重要性を浮き彫りにする。
背景メモ
· 世界中のインターネットトラフィックの99%以上は、海底を走る光ファイバーケーブル(海底ケーブル)を通じて運ばれている。衛星通信はごく一部(特に極地や金融取引向け)を担うにすぎない。
· このケーブル網はGoogle、Meta(Facebook)、Amazon、Microsoftなどの大手テクノロジー企業が共同出資して敷設しており、もはや従来の通信キャリアではなく、ビッグテックが主導するインフラになっている。
· 海底ケーブルは浅い海域では漁船のアンカーや海底工事で切断されるリスクが高く、一度断線すると大陸間の通信速度低下やサービス障害が発生する。修復には専用のケーブル敷設船が必要で、数週間かかることもある。
· 地理的な要点(エジプトのスエズ運河近く、シンガポール海峡、英仏海峡など)にケーブルが集中しており、これらのチョークポイントへの物理的攻撃や地政学的リスクがインターネット全体の脆弱性として近年注目されている。