書評:アラン・ムーア著『The Great When』★★★★☆
アラン・ムーアの新作は、過剰なまでに凝った文体が魅力の一冊。「剃ったスエードのような頭蓋骨は萎れたアザミのように見えた」といった比喩の数々が楽しめる。ボブの散文よりもさらに輝く、贅沢な言葉遣いが満載だ。
背景メモ
- アラン・ムーアはイギリスの伝説的コミックライターで、『ウォッチメン』『Vフォー・ヴェンデッタ』『フロム・ヘル』など文学性の高い作品で知られる。単なるSF・ファンタジー作家ではなく、オカルトや魔術への深い関心でも有名。
- 『The Great When』はムーアの長編小説。ムーアはこれまでも『Voice of the Fire』『Jerusalem』などの純文学・実験的小説を発表してきたが、コミック以外の分野でも過剰とも言える語彙と文体の技巧で知られる。
- このレビューの「polysyllabic pressure」「transmogrify base coal into precious gems」という表現自体が、ムーアの文体をパロディ的に模倣している。つまり、書き手は「ムーアの過剰な文体を自覚しつつ、その技巧を認めている」というニュアンスのレビュー。