ガラス細工 #2:タングステンランプと(不出来な)真空ダイオードの製作
ガラス管にタングステン線を通す技術を使い、白熱電球と真空ダイオードを手作り。0.3mmのタングステン線をU字に曲げ、0.012mmの極細フィラメント線を捻り付けて封入。真空ポンプで管内を排気しながら封止し、4Vで美しい橙色に発光。さらに熱電子放出を観察するための真空ダイオードも試作したが、フィラメントの脱ガス不足とアノード面積の小ささから逆流電流が1μAと性能は芳しくない。
背景メモ
趣味で真空管や電球をガラス細工と金属封止技術で自作するプロジェクトの第2弾。著者は個人の工作ブログで、ガラス管にタングステン線を溶封し、真空引きして白熱電球を作っている。さらに、真空ダイオード(熱陰極から飛び出す電子を利用する整流素子)も試みたが、逆方向の漏れ電流や微弱な順方向電流しか得られず失敗している。
- 白熱電球の基本:フィラメント(タングステン)を真空中で加熱し、白熱光を得る。空気中では燃えてしまうためガラスで真空封じする必要がある。
- ネルンスト灯(詳細記事内)はセラミック発熱体を使い空気中で動作するが、予熱が必要で普及せず。
- 真空ダイオード:フィラメント(陰極)を加熱して電子を放出(熱電子放出)、陽極に正電圧をかけると電子が流れる。今回の失敗原因は、フィラメントの脱ガス不足(真空度が悪い)と陽極面積が小さすぎて電子が陽極に到達しないこと。
- 関連:前回の記事(Glassblowing #1)では金属とガラスの封止技術(コバール合金とホウケイ酸ガラスの熱膨張率合わせなど)を扱っている。