宇宙望遠鏡が宇宙から落下中 — NASAがそれを救う大胆な計画
NASAのX線宇宙望遠鏡「IXPE」は、軌道が徐々に低下し、約3年後には大気圏に再突入して燃え尽きる可能性がある。だがNASAは、望遠鏡に搭載されたスラスターを使って高度を引き上げる「軌道上げ」ミッションを計画。もし成功すれば、IXPEの運用寿命を大幅に延ばすことができ、宇宙望遠鏡を落下から救う前例のない取り組みとなる。
背景メモ
- 話題の中心はNASAのX線宇宙望遠鏡「チャンドラ」。1999年打ち上げで、現在は軌道が減衰しつつある。
- チャンドラはブラックホールや超新星残骸の観測で数々の成果を挙げてきたが、もともと設計寿命の約2倍(25年超)稼働している老朽機。
- NASAが提案する「救済策」は、無人補給船(ドラゴンやシグナスなど)をチャンドラにドッキングさせ、軌道を引き上げるというもの。実現すれば民間宇宙船を使った望遠鏡の軌道修正としては初。
- 背景には、近年の民間宇宙産業の成熟と、NASAの科学予算の縮減圧力がある。救わなければ2020年代後半にも大気圏再突入で失われる可能性が指摘されている。
- この記事が報じるタイミングの重要な点:NASAは2025年度予算案でチャンドラの大幅な運用削減を提案しており、存続を巡る議論が活発化している。