ホワイトハウス、量子イノベーションに関する大統領令を発令
ホワイトハウスは2026年6月、量子技術の次のフロンティアを切り拓くための大統領令を発表した。この大統領令は、国家安全保障と経済競争力の強化を目的とし、量子コンピューティング、量子センシング、量子通信など幅広い分野での研究開発を促進する戦略的枠組みを提供する。官民連携や国際協力の方針も盛り込まれている。
背景メモ
- 2025年6月にバイデン大統領が署名した大統領令で、量子コンピューティングの国家戦略を抜本的に強化するもの。前政権(トランプ時代)の「国家量子イニシアチブ法」(2018年成立)を継承・拡大する形となる。
- 量子コンピュータは従来のコンピュータでは事実上解けない問題(暗号解読、新材料設計、創薬など)を解く可能性を持つが、同時に現在の公開鍵暗号を破壊するリスクもはらむ。「利活用とリスク対策の両面」が本大統領令の核心。
- キーワード:CNSA(Critical and Emerging Technologies — 重要新興技術)、QED(Quantum Economic Development Consortium — 官民の量子エコシステム組織)、PQC(Post-Quantum Cryptography — 量子耐性暗号)。
- ホワイトハウスが量子分野に特化した大統領令を出したのは初めてではない(2022年にも関連文書あり)が、ここまで明確に「国家研究機関から産業・安全保障・国際協力まで」を統一的に指揮する司令塔を明示したのは新しい。
- 背景には中国の量子分野への巨額投資と米中の技術覇権競争がある。中国は量子暗号通信や超伝導量子コンピュータで顕著な進展を見せており、本大統領令は「米国が遅れを取っている」という危機感の現れでもある。