科学者、受刑者の脳をスキャンし「悪」の兆候を検出可能と主張
科学者が受刑者の脳をスキャンすることで、暴力や反社会的行動の生物学的兆候を検出できると主張。この研究は、米国の司法制度における「悪」の概念を神経科学の観点から再定義しようとするもので、脳画像を量刑や更生プログラムに活用する可能性を探っている。しかし、倫理的・法的な懸念も高まっている。
背景メモ
- 脳科学者エイドリアン・レインが、暴力犯罪者の脳画像(MRIスキャン)に「前頭葉の機能低下」など特定のパターンがあると主張し、米国の司法制度で「証拠」として使おうとしている司法神経科学の最前線を報じる長編記事。
- レインはペンシルベニア大の教授で、30年以上にわたり脳と反社会的行動の関係を研究。著書『The Anatomy of Violence』で知られる。
- 現在の米国では、脳画像が量刑段階で「情状酌量」目的で提出される事例は増えているが、レインはさらに踏み込み「更生可能性の判断」や「釈放条件」にスキャン結果を使うべきだと主張。批判派からは「人種・経済的バイアスを助長する」「自由意志と責任の概念を損なう」と反発が強い。
- 司法と脳科学の接点は「ニューロロー」と呼ばれ、アメリカ自由人権協会(ACLU)なども精度と倫理に懸念を示している。