DRAM価格操作スキャンダル
DRAM価格操作スキャンダルは、2000年代初頭に主要なDRAMメモリ製造業者が価格を共謀して操作したとされる世界的な不正行為を指す。このスキャンダルにより、サムスン電子、ハイニックス半導体、インフィニオン・テクノロジーズなどの企業が米国やEUなどの競争法に違反したとして数十億ドルの罰金を科され、複数の役人が刑事責任を問われて禁固刑を受けた。
背景メモ
DRAM(Dynamic Random Access Memory)はパソコンやサーバーのメインメモリに使われる半導体部品で、需要が大きく寡占企業が少ないため価格操作が起きやすい業界として知られる。2000年代初頭、サムスン、SKハイニックス(旧現代電子)、マイクロン、インフィニオン(現キマンダ)の世界大手4社が、市場シェアを維持するために価格を協調して引き上げるカルテルを結んでいた。米・欧・韓・日本の当局が一斉に摘発し、サムスンとハイニックスは計約7億ドルの刑事罰金、複数幹部が禁錮刑や執行猶予付きの有罪判決を受けた。PCメーカー(デル、IBM、Apple)など需要家への損害は数十億ドル規模と推定され、巨額の民事和解に発展。この事件は半導体業界における反トラスト法執行の象徴的事例であり、その後もDRAM市場では価格変動と寡占企業間の協調疑惑が繰り返し問題になっている。