EU、アマゾンとマイクロソフトのクラウド事業をビッグテック「ゲートキーパー」規制の対象に
欧州連合(EU)は、アマゾンとマイクロソフトのクラウドコンピューティングサービスを、巨大テクノロジー企業を対象とする「ゲートキーパー」規制の下に置く方針を示した。この規制案は、両社のクラウド事業が市場支配力を不当に利用していないかを監視するもので、EUのデジタル市場法(DMA)に基づく措置となる。
背景メモ
- EUのデジタル市場法(DMA)は、検索・SNS・アプリストアなどの中核プラットフォームを「ゲートキーパー」に指定し、独占禁止ルールの事前遵守を義務づける法律。2023年に施行され、AppleやGoogle、Metaなどがすでに対象となっている。
- 今回EU執行部は、Amazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azureというクラウドインフラ事業もDMAの規制対象とすべきだとの見解を示した。これまでクラウドはDMAの「中核プラットフォーム」の定義に明示的に含まれていなかったため、新たな規制範囲の拡大となる。
- 背景には、欧州企業がクラウドベンダーを変更しづらい「ロックイン」状態や、競合への互換性制限に対する長期にわたる苦情がある。EUは2024年にMicrosoftのクラウド慣行に関する正式調査も開始している。
- もしクラウドがDMA対象になれば、AzureとAWSはデータのポータビリティ確保や、自社エコシステムを優遇しない公平な条件提供など、厳格な義務を事前に果たす必要が生じる。違反時には世界年間売上の最大10%の制裁金が科される。