$0 copays could save billions
ワシントン・ポストの論説は、慢性疾患管理や予防医療などの高価値医療サービスに対する自己負担(コペイ)を廃止することで、米国の医療費全体を数十億ドル削減できると主張する。経済的障壁を取り除くことで患者が適時に受診し、高額な緊急介入を防ぐことができる。
背景メモ
- 米国では多くの医療保険が、慢性疾患の薬や治療に「自己負担金(copay/co-insurance)」を課しており、患者が支払いを嫌がって服薬を中断・回避する「non-adherence(不遵容)」が深刻な問題になっている。
- この記事が提案する「Value-Based Insurance Design(VBID)」とは、医療の価値(効果)が高いサービスほど患者負担を軽くする保険設計のこと。高血圧や糖尿病の薬など「費用対効果が確かな治療」への自己負担をゼロにすれば、患者の服薬遵守率が上がり、結果的に心臓発作や脳卒中などの高額な救急医療を減らせる、という発想。
- 主な推進組織は非営利シンクタンク「VBID Center」(ミシガン大発)。連邦政府もメディケア・アドバンテージ(民間保険の公的医療保険)でVBIDのパイロットを実施中。
- 批判としては、保険料の値上がり懸念や、「価値」の定義を保険会社側が決めることへの抵抗がある。だが長期の医療費抑制につながるというエビデンスが蓄積しつつある。