新しい量子コンピュータ、精度でハイウォーターマークを達成
量子コンピュータの実用化に向けた大きな課題の一つであるエラー率の低減において、新たな量子コンピュータが従来を大幅に上回る精度を達成した。この画期的な成果は、誤り耐性のある量子計算の実現可能性を高め、将来的な大規模量子コンピュータへの道を開くものとして注目されている。
背景メモ
米量子コンピューティング企業Quantinuumが開発中の「H2」マシンが、論理量子ビットを用いた演算で99.8%の精度を達成したと発表した。量子コンピュータの実用化には、物理的に不安定な量子ビット(qubit)のエラーを訂正しながら計算する「誤り訂正」技術が不可欠だが、これまで誤り訂正そのものが精度を下げる「オーバーヘッド問題」が大きな壁だった。今回の成果は、独自の「レーストラック型」イオントラップ方式により、この壁を乗り越えつつあることを示す。同社はホーニー・キャピタル(元Google AI責任者が創業)などの支援を受け、誤り訂正の実用化を目指すリーディングカンパニー。IBMやGoogleも別方式で競うが、実用的な量子優位性(古典コンピュータでは解けない問題を解く段階)にはまだ数年かかるとされる。