肉アレルギーを引き起こすダニがマサチューセッツ州で拡大中
マサチューセッツ州で、赤身の肉に対するアレルギーを引き起こす「孤独な星ダニ」の分布が拡大している。このダニに咬まれると、アルファガル症候群と呼ばれる症状を発症し、牛肉や豚肉などを食べた後に蕁麻疹やアナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性がある。温暖化の影響で生息域が拡大しており、州内での注意喚起が進められている。
背景メモ
マサチューセッツ州で近年急速に生息域を広げている「マダニ」の一種、**ローンスターダニ**(Lone Star tick)が引き起こす「**アルファガル症候群**」(Alpha-Gal Syndrome, AGS)についての記事。
- **アルファガル症候群**とは、マダニに咬まれることで赤身の肉(哺乳類の肉)に含まれる糖分子「α-ガル(galactose-α-1,3-galactose)」に対するアレルギーを後天的に発症する症状。咬まれた数週間〜数ヶ月後に、牛肉・豚肉・羊肉などを食べると蕁麻疹や呼吸困難、アナフィラキシーショックを起こす。
- **ローンスターダニ**は従来アメリカ南東部に分布していたが、気候変動や鳥類による移動でニューイングランド地方にも定着。成虫の背中に白色の斑点があるのが特徴。
- 米国CDCは2010〜2022年の間にAGSの推定患者数が約11万人に上ると報告。診断が難しく、実際の患者数はもっと多いとされる。
- マサチューセッツでは南海岸部やケープコッド、マーサズ・ヴィニヤード島などで生息が確認されており、州保健当局が監視を強化している。
- 現時点では治療法がなく、予防はマダニに咬まれないこと(長袖・虫除け・屋外活動後のチェック)が唯一の対策。