欧州最大のデータセンター集積地、町をうだるような暑さに
英スラウに欧州最大級のデータセンターが集中するエリアがある。その排熱により、周辺地域の気温が著しく上昇し、まるで実験のような状態だと住民や専門家が指摘している。環境への影響と都市計画の課題が浮き彫りになった。
背景メモ
英南部スラウ(Slough)をめぐる話題。このロンドン郊外の町は欧州最大級のデータセンター集積地だが、その排熱や電力消費が住民の生活環境を圧迫している。背景として知っておくべき点は以下の通り。
- スラウは旧来の工業団地をITインフラに転用してきた経緯があり、現在はAWSやOVHcloudなど大手クラウド事業者の施設が集中。データセンターは24時間稼働で膨大な電力を消費し、冷却のためのファンや空調が熱を周囲に放出する。
- 近年、AI需要の急拡大に伴いデータセンター建設が世界的に加速。英国政府は「AI成長ゾーン」指定などで誘導しているが、地元住民からは「暑さ」「騒音」「送電網の逼迫」への不満が高まっている。
- 「ヒートアイランド現象」が現実のものとなり、夜間でも気温が下がりにくい地域が出始めている。電力網の増強や排熱の地域暖房への再利用といった対策は始まったばかりで、規制の追いつかなさが浮き彫りになっている。