欧州の異常な猛暑、発電所を停止に追い込む
欧州を襲う記録的な猛暑が発電所の冷却能力を低下させ、複数の原子力発電所や火力発電所が出力低下や運転停止を余儀なくされている。気候変動による熱波の頻発がエネルギー供給の安定性に深刻な脅威をもたらしている。
背景メモ
- 欧州では熱波(ヒートウェーブ)が頻発しており、原子力発電所やガス火力発電所の冷却システムが機能不全に陥り、出力低下や一時停止を余儀なくされている。
- 発電所は大量の冷却水(河川や海水)を必要とするが、気温上昇で水温が高くなりすぎると、冷却効率が落ちるだけでなく、環境規制(熱水の放流制限)に抵触するため稼働を止めざるを得ない。
- 2022年夏にはフランスの原子力発電所の約半数が減産・停止。2025年・2026年も同様の現象が繰り返され、電力供給逼迫と価格高騰を引き起こしている。
- この問題は「気候変動がエネルギーインフラを脆弱にする」典型例。再生可能エネルギー(太陽光・風力)も熱波時に出力が落ちる(高温で太陽光パネル効率低下、無風で風力発電停止)ため、従来型電源と再エネの両方が同時に弱まるリスクがある。
- 欧州各国は送電網の相互接続強化や、水を使わない冷却技術(空冷・水素タービンなど)の導入を模索しているが、既存設備の更新には巨額の投資と時間が必要。