エプソンに対する計画的老化の裁判開始:歴史的な第一歩
欧州修理権団体がエプソンを計画的老化で提訴した裁判が始まった。プリンターが修理不能になるよう設計されていると主張し、これは計画的老化を巡る画期的な訴訟とされている。
背景メモ
- エプソンは大手プリンターメーカー。本訴訟は「計画的な陳腐化(製品の寿命を人為的に短くする設計)」を理由に同社を訴えたもので、フランスの消費者団体HOP(Stop Planned Obsolescence協会)が2023年に提訴。フランスでは2015年のエネルギートランジション法で計画的陳腐化が違法とされており、環境団体がメーカーを同法で訴えるのは異例のケース。
- 問題となっているのは、特定のインクカートリッジを使い切る前に「インク切れ」と表示して印刷を強制停止する仕組みや、廃インクパッド(印刷時に出る廃インクを吸収する部品)が一杯になるとユーザー自身で交換できずに本体ごと買い替えを強いられる設計など。
- この裁判は欧州での「修理する権利(Right to Repair)」運動の文脈でも注目されている。EU加盟国や米国でも同様の規制が進む中、プリンター業界のビジネスモデル(本体を安く売り、純正インクや消耗品で利益を得る「ジレットモデル」)の持続可能性と消費者保護を正面から問うものとなる。