不変WASM VMの実装
本記事では、不変性(immutability)を備えたWebAssembly(WASM)仮想マシンの実装方法について解説する。通常のVMとは異なり、状態変更を許可しない設計により、実行の決定性と検証可能性を高める。WASMのモジュール構造を活用し、不変データ構造を用いたVMのアーキテクチャと実装上の課題について詳述する。
背景メモ
- WebAssembly (WASM)は、ブラウザ上で高速に動作するバイナリ命令形式。C/C++/Rustなど様々な言語をコンパイルして実行できる。
- 「Immutable VM」とは、一度デプロイされた仮想マシンのコードや状態が一切変更できない設計思想。スマートコントラクトプラットフォーム(EthereumのEVMなど)でよく採用される。
- WASMをimmutable VMの基盤として使う試みは、ブロックチェーン・分散型アプリケーション(dApps)の文脈で注目されている。コードの改ざん防止や検証可能性が求められるため。
- WASMはEVMより高速で汎用的なため、次世代のスマートコントラクト基盤(CosmWasm、PolkadotのSubstrateなど)で採用が進んでいる。
- 本記事では、WASMを不変VMとして自作する際の設計上の課題(メモリ管理、実行トレース、ガス計量など)とその実装アプローチを解説している。ブロックチェーン開発者や低レイヤ技術に興味のある読者向け。