戦争がイランの歴史的遺産に与えた損害:内部からの報告
本特集では、戦争や紛争がイランの歴史的な文化遺産や史跡にどのような損害を与えてきたかを、内部の視点から詳しく報じる。貴重な考古学的遺産や建築物が被った被害の実態と、その保護の難しさに迫る。
背景メモ
- 2020年1月、米軍の無人機攻撃でイランのソレイマニ司令官が殺害された直後、トランプ大統領はイランの文化遺産52か所を攻撃目標にするとツイート。国際法(1954年ハーグ条約)では戦時中の文化財攻撃は違法とされており、専門家やユネスコが強く非難した。
- イランにはペルシャ帝国以来の世界遺産(ペルセポリス、イスファハーンの王宮広場など)が多数あるが、実際に損傷を受けた背景には、米国の制裁による修復・保護予算の枯渇や管理の停滞がある。本記事は「軍事的爆撃」ではなく、経済戦争が文化遺産をむしばむ構造を現地取材で描いている。
- 記事中で鍵となるのは「制裁の副次的被害」という視点。世界遺産を含む史跡の維持費や人件費が削られ、修復が止まり、自然劣化や略奪が進んでいる実態を、イラン文化遺産機構や現場の職員の証言で伝えている。