インスリン抵抗性という概念は無用である
インスリン抵抗性は現代医学で広く使われる概念だが、実際の代謝の複雑さを反映しておらず、肥満や糖尿病の原因解明や治療において有用性が限られている。本記事では、この概念が科学的に不正確であり、臨床的な価値も低い理由を論じる。
背景メモ
- この記事は「インスリン抵抗性」という概念そのものが、肥満や代謝疾患の説明として実用的価値が低いと批判する立場を取っている。
- 筆者のDr. Jason Fungは、腎臓内科医であり、断食(ファスティング)と低炭水化物食による2型糖尿病の可逆性を主張する論客。ベストセラー『The Obesity Code(肥満のコード)』の著者でもある。
- 従来の医学モデルでは、肥満の原因を「カロリーの摂りすぎ/消費不足」とし、その背景にインスリン抵抗性(細胞がインスリンに反応しにくくなり、血糖値が上がる状態)があると説明してきた。
- Fungは逆に、高インスリン血症(インスリンの過剰分泌)こそが肥満と糖尿病の根本原因であり、「抵抗性」はその結果に過ぎないと主張。そのため、抵抗性というラベルに治療的意味はなく、インスリン分泌そのものを下げる食事戦略(断食・低炭水化物)が重要だと論じる。
- この議論は、従来の糖尿病治療(インスリン注射や血糖降下薬の追加)と真っ向から対立するため、内分泌学会では非常に物議を醸している。