ロシア軍の崩壊はどのような形で現れるか
ロシア軍の戦線崩壊が現実味を帯びている。ウクライナ戦争でロシアはドローンや兵站の問題に直面し、軍の消耗が深刻化している。もしロシア軍が崩壊すれば、ウクライナ領内からの撤退やプーチン政権の不安定化につながる可能性があるが、その場合も核リスクや政権崩壊の混乱など新たな危険が生じる。専門家は、ロシア軍の完全崩壊よりも部分的な後退や膠着状態がより現実的なシナリオだと指摘する。
背景メモ
ウクライナ戦争を巡る現在の論点——軍事専門家の間で「ロシア軍崩壊」の可能性が真剣に議論され始めている。本稿は、前線で「数百メートルの前進」すら困難な消耗戦が続く中、後方の兵站・指揮統制・士気のいずれかが致命的に破綻した場合、塹壕にいるロシア兵が一斉に投降・逃走し、防衛線が機能しなくなるシナリオを描く。ポイントは、開戦直後のキーウ撤退のような「作戦上の後退」ではなく、部隊としての崩壊(ルート)が起きうるかという点。背景として、ウクライナ軍による長距離無人機や砲兵による弾薬庫・指揮所・補給路への継続的攻撃が、ロシア側の損耗を累積させている現状がある。ゼレンスキー政権は「2025年までに戦争を終わらせる」方針を掲げるが、その手段として「ロシア軍を崩壊寸前に追い込む消耗戦」と「西側の長期支援を前提とした持続戦略」のどちらに軸足を置くかで内部でも議論があるとされる。