NASA、300億ドルの月面基地建設に向け高コストな遅延を回避する動き
NASAは300億ドル規模の月面基地計画において、コスト増やスケジュール遅延を避けるための措置を発表した。新たな調達戦略や技術開発の見直しにより、効率的な建設を目指している。
背景メモ
NASAは2026年6月、月面基地「Artemis Base Camp」の建設に向けた新たな計画を発表。総事業費は約300億ドルと見積もられている。
- 月面基地は、2027年以降の有人月面着陸ミッションである「Artemis III」以降のフェーズで具体化する予定。
- 基地建設計画は、宇宙飛行士が長期間滞在できる「有人与圧ローバー(加圧式月面車)」や居住モジュールの建設を含む。
- NASAはこれまで、SLSロケットやスペースXのStarshipの開発遅延、宇宙服の調達問題などに直面してきた。今回の発表は、そうした遅延を回避するための「段階的アプローチ(evolutionary approach)」への方針転換を示すもの。
- 有人与圧ローバーに関しては、官民パートナーシップ方式を採用し、複数企業からの提案を募る予定。
- 背景には、中国が2030年頃までに月面有人着陸を目指す「国際月面研究基地(ILRS)」計画を進めており、米中の月面開発競争が激化している事情がある。