Bloomberg:スペイン、太陽光発電を建設しすぎた。投資家は撤退を望む
スペインでは太陽光・風力発電の急拡大により電力供給が過剰となり、卸売電力価格が低下。再生可能エネルギーへの投資が期待した収益を上げられず、投資家の間で撤退や資産売却の動きが広がっている。過剰建設が投資家にとっての「バスト」をもたらした構図を報じる。
背景メモ
スペインは2020年代半ばまでに太陽光・風力発電の導入を急速に拡大したが、その成功が新たな問題を生んでいる。再エネの出力が電力需要を上回る時間帯が増え、卸電力価格が急落。日中は無価値に近い価格になることもしばしばだ。
- 原因は、政府の補助金とEUのグリーン政策が大量の太陽光・風力案件を呼び込んだ一方、系統(送電網)の増強や揚水発電・蓄電池などの調整力の整備が追いついていないこと。
- 価格崩壊で新規案件の収益性が悪化。投資家は建設済み案件の売却を急いでおり、買い手が見つからない「座礁資産(ストランデッドアセット)」化の懸念が広がっている。
- 同様の再エネ価格崩壊はかつてドイツでも発生。スペインは日照・風況に恵まれるが、それがかえって需給ミスマッチを深刻にしている。
- この現象は「カニバリゼーション(共食い)」と呼ばれ、再エネが増えるほど同じ時間帯に発電するため互いの価格を食い潰す構造問題として注目される。