『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(1985年)より
本書は、ノーベル物理学賞受賞者リチャード・P・ファインマンの自伝的エッセイ集。ユーモアと鋭い観察眼で綴られた数々のエピソードを通じて、科学者としての思考法や、型にはまらない彼の人生観が軽妙に描かれている。
背景メモ
リチャード・P・ファインマン(1918-1988)は、ノーベル物理学賞を受賞した理論物理学者で、量子電磁力学の発展に貢献しただけでなく、カリスマ的な教育者、風変わりな性格、そして『ご冗談でしょう、ファインマンさん』などの自伝的エッセイ集で広く知られている。このリンク先は、同書に収められた一節の転載で、ファインマンが「新しいタイプの微分・積分」を独自に発明した子ども時代のエピソードを語っている。実質的には、歳の離れた友人から教わった「微分」の考え方を基礎にして、後に「テイラー展開」として知られる概念を独力で再発見した話であり、彼の型にはまらない思考法と「教えられなくても自分で理解する」姿勢を示す代表的な逸話として有名。