ビデオゲームプレイ、記憶力と認知能力のわずかな向上に関連
科学誌に掲載された研究によると、ビデオゲームを定期的にプレイすることは、記憶力や認知能力の小規模ながら有意な向上と関連していることが明らかになった。ゲーマーは非ゲーマーと比較して、作業記憶や注意力などの認知機能でわずかに高いパフォーマンスを示した。
背景メモ
- 本論文は、査読付き学術誌 *Journal of Experimental Child Psychology* に掲載された研究です。著者らは米国を中心とする認知心理学・発達心理学の研究者で、子どもの認知発達とメディア利用の関連を専門としています。
- 従来の研究では、アクションゲームが視空間注意や反応速度を向上させる可能性が指摘されてきましたが、ゲーム経験と「作業記憶(ワーキングメモリ)」や「流動性知能(新しい問題を推論する力)」の関連については、結果が一貫していませんでした。
- 本論文の独自性は、子ども(約9〜10歳)を対象に、アクションゲームのプレイ経験と、転移効果(ゲーム以外の課題で能力が向上するか)を厳密な実験デザインで検証した点にあります。
- 結果は「ゲーム群の子どもは、統制群と比べて作業記憶と流動性知能の一部の指標で小〜中程度の向上を示した」というもの。ただし「脳トレ」のような過度な期待を煽るものではなく、効果のサイズは限定的です。
- この分野の文脈として、ビデオゲームの認知効果を巡っては「効果あり」派と「効果は誇張されている」派の論争が長年続いており、本論文はその中間に位置するエビデンスを提供していると言えます。