NSA tries to weaken mlkem standardisation
NSAがmlkem(耐量子暗号アルゴリズム)の標準化プロセスを弱体化させようとしていると報じられている。標準化の妨害や特定の実装の制限を試みる動きがあり、暗号コミュニティから懸念の声が上がっている。
背景メモ
• ML-KEM(旧称CRYSTALS-Kyber)は、NISTが2024年に選定したポスト量子暗号の標準方式の一つ。耐量子計算機暗号として、RSAや楕円曲線暗号の後継を目指す。
• 著者(DJ Bernstein氏)は、ChaCha20やCurve25519など広く使われる暗号の設計者で、暗号コミュニティで高い信頼を持つ研究者。NIST標準化プロセスに一貫して批判的な立場を取る。
• 本記事は、NSAがNIST標準化プロセスを通じてML-KEMに意図的に脆弱性を仕込もうとしていると主張。具体的には、NSAが提出したコメントが鍵生成アルゴリズムの改変を求めており、それがバックドア設定を容易にする可能性を指摘。
• この疑惑は、2013年にスノーデン文書で露呈したNSAの暗号弱体化工作(Dual_EC_DRBG事件など)を想起させる。当時NSAはNIST標準乱数生成器にバックドアを仕込んでいた。
• ポスト量子暗号の標準化は、近い将来の量子コンピュータ実用化により既存暗号が破られるリスクへの備えとして、国家的な重要インフラ案件。標準に脆弱性が混入すれば、それを使う全ての通信やデータが危殆化する。