Linux 6.9以降、LUKSサスペンドがディスク暗号化キーをメモリから消去しなくなった
Linux 6.9以降、サスペンド時にLUKSがディスク暗号化キーをメモリから消去しなくなり、セキュリティ上の懸念が生じている。本来サスペンド時には暗号化キーをメモリから削除して保護すべきところ、この変更によりキーがメモリに残り続ける可能性がある。
背景メモ
・LUKS(Linux Unified Key Setup):Linuxのディスク暗号化標準仕様。ハードディスク全体を暗号化し、ログイン時にパスフレーズを入力して復号する仕組み。
・「LUKSサスペンド」:システムをスリープ/ハイバネート状態にする際、暗号鍵をメモリから消去する機能。これにより、サスペンド中にデバイスが盗難されても暗号化ディスクのデータが読まれないように保護していた。
・Linux 6.9(2024年5月リリース)でこの挙動が変更され、サスペンド時にも鍵がメモリに残るようになった。その結果、物理アクセスによるメモリダンプ(Cold Boot攻撃など)で暗号鍵を抽出され、ディスク全体が復号可能になるリスクが生じている。
・変更理由はおそらくパフォーマンスや安定性のトレードオフだが、セキュリティ意識の高いユーザー(企業・政府・プライバシー重視の個人)には重大な問題。現在もLinuxカーネルの議論やパッチ提案が続いている。