科学者ら、地球を守るため宇宙に巨大な「エアバッグ」を打ち上げる計画を提案
科学者らは、太陽の超嵐(ソーラースーパーストーム)から地球を守るため、宇宙に巨大な「エアバッグ」を打ち上げる革新的な防護構想を提案した。このバルーン状の装置は、地球と太陽の間に展開され、有害な太陽風や高エネルギー粒子を遮断・偏向することで、衛星や電力網などの重要インフラへの被害を防ぐことを目指している。
背景メモ
太陽嵐(ソーラーストーム)とは、太陽表面の爆発現象(フレアやコロナ質量放出)によって大量の高エネルギー粒子や磁化されたプラズマが地球に到来する現象。大規模なものは送電網の破壊、衛星の故障、航空機の通信障害などを引き起こす恐れがあり、1859年の「キャリントン事件」クラスの超巨大嵐が現代に起きれば壊滅的被害が出るとされる。
今回話題となっているのは、地球と太陽の間(ラグランジュ点L1)に巨大な磁気シールドを展開し、太陽風やCMEのエネルギーを偏向させて地球を守るという構想。具体的には「磁気シールド」や「泡状の構造物」といったアイデアが学術的に提案されてきたが、「巨大なエアバッグ」という表現はメディアによる通俗的呼称であり、実際の学術提案(例えばハーバード・スミソニアン天体物理学センターなど)では、超伝導磁石を搭載した宇宙機や、膨張式の磁気構造物が検討されている。
実用化には、宇宙空間での巨大構造物の建設、超伝導技術、コストなど、越えるべきハードルが極めて高い。現時点では概念研究段階であり、実装計画は存在しない。