AIを憎む学生たち、それでも使い続ける理由
学生たちはAIに否定的な態度を示しながらも、課題や学習において実際にはAIツールを使い続けているという矛盾が明らかになった。本記事では、学生がAIに対して抱く倫理的懸念と、学業上のプレッシャーからAIに頼らざるを得ない現実とのギャップを考察する。この「AIへの憎悪と依存」の二重構造が、教育現場に新たな課題を投げかけている。
背景メモ
米国大学の人文系教員による実感報告。学生たちはAI(特にChatGPTなどのLLM)に対して強い倫理的嫌悪感を表明する一方、課題やエッセイ作成で実際にはそれを日常的に使っているという矛盾を描く。背景として、米国の高等教育では2022年末のChatGPT登場以降、「AI盗用」の定義や授業でのAI利用ポリシーを巡る混乱が続いている。本稿は、学生が「AIはズル/反人間的」と語りつつ、締切や成績へのプレッシャーから結局使ってしまう心理的ジレンマ—「道徳的ライセンス」や「AIに対する認知的 dissonance(不協和)」—に焦点を当てている。スキルや思考力の低下を懸念する声もあるが、著者は禁止より「批判的AIリテラシー」の教育が必要と主張する。