Blackwellにおける行列乗算
本記事はNVIDIAのBlackwellアーキテクチャにおける行列乗算の実装と最適化について解説するシリーズの第1回目。GPUコンピューティングの基盤となる行列乗算が、Blackwellの新機能によってどのように高速化されるのか、その概要を紹介する。
背景メモ
- NVIDIA Blackwell(B200/B100)は、同社の次世代GPUアーキテクチャ。Hopper(H100)の後継で、2024年3月に発表された。AI/HPC向けに設計され、大規模言語モデル(LLM)の学習・推論で大幅な性能向上を謳う。
- 行列積(Matrix Multiplication)は、ニューラルネットワークの計算の大部分を占める基本演算。LLMの学習効率は、GPUがこの演算をどれだけ高速にこなせるかに直結する。
- 本記事は連載「Part 1」であり、Blackwellのテンソルコアや新しい数値フォーマット(FP4/FP6/FP8など)の概要を紹介。パフォーマンスの詳細な分析や従来アーキテクチャとの比較は後続パートに譲られている。
- 著者のModular社は、AI向けコンパイラ「Mojo」やエンジンを開発する企業。GPUの低レイヤ最適化に詳しく、NVIDIAの公式ベンチマークとは別の視点から分析を提供することが多い。