EU、プライベートメッセージスキャン規則の復活まであと一歩
欧州連合(EU)は、プライベートメッセージのスキャンを義務付ける規則を復活させる目前に迫っている。この規制案は、オンライン上の児童性的虐待コンテンツ(CSAM)対策を目的とする一方、暗号化通信のプライバシーを脅かすとして、長らく議論を呼んできた。EU加盟国はまもなく最終投票を行い、可決されればエンドツーエンド暗号化の根幹が揺らぐ可能性がある。
背景メモ
- EU理事会が2025年5月、チャット・メールなどの暗号化通信を一括でスキャンできる規則案(CSA)の修正案を事実上承認。採択まであと一歩の状態にある。
- 児童性的虐待(CSAM)対策が目的だが、エンドツーエンド暗号化の「バックドア」につながると批判されてきた。SignalやWhatsAppなどが「通信の秘密を侵害する」として強く反対。
- 当初案は2023年に欧州議会でいったん否決。今回は「特定のユーザーを対象とする」などの見せかけの制限を追加したが、技術的には大量監視が可能なまま。
- アイルランドなどが監視義務に抵抗したが、今回は採決を強行。加盟国が賛成多数で合意、来月欧州議会での本採決が焦点となる。