史上最多のロケットが宇宙へ—残される壊滅的な爪痕
近年、宇宙へのロケット打ち上げ数が急増しており、それに伴って大気中に放出される汚染物質も深刻な問題となっている。ロケットの排気ガスは成層圏のオゾン層を破壊し、地球温暖化にも影響を与える可能性が指摘されている。本記事では、増加する宇宙開発が環境に残す「壊滅的な痕跡」について考察する。
背景メモ
近年、ロケット打ち上げが急増している背景には、民間宇宙企業SpaceX(スターリンク衛星コンステレーションの展開を目指す)、Blue Origin、Rocket Labなどによる商業宇宙開発の活発化がある。本記事は、こうした打ち上げ回数の増加に伴い、ロケットの排気に含まれる煤粒子や塩化水素、黒色炭素(ブラックカーボン)が成層圏のオゾン層を破壊し、地球の気候に悪影響をおよぼす可能性を指摘している。特に、従来の航空機とは異なりロケットは排気を直接成層圏や中間圏に放出するため、同じ量の排出でも遥かに強い温室効果やオゾン層破壊を引き起こしうる点が問題視されている。NASAやNOAAの研究者がこれらの影響を定量化しようとしているが、商業宇宙産業の急速な拡大に対して規制や環境アセスメントが追いついていないのが現状である。