中国は「世界の屋根」の上に電気ロケット発射台を建設するのか?
中国はチベット高原(「世界の屋根」)に、電磁気技術を利用した革新的なロケット発射システムの建設を検討している。従来の化学燃料ロケットに代わるコスト効率の高い手法として提案されており、標高の高い環境を活用することで打ち上げ効率の向上が期待されている。
背景メモ
- **チベット高原(「世界の屋根」)** 標高約4,500mの高地で、大気が薄く航空機の摩擦抵抗が少ないため、ロケット打ち上げの燃費効率が大幅に向上する。中国はこの利点を活かし、同高原に世界初の「電気推進ロケット」発射台を建設する構想を検討中。
- **電気ロケット** 従来の化学燃料ではなく電磁力(プラズマ・イオンエンジンなど)で推力を得る方式。低出力だが効率が高く、軌道投入後の衛星の姿勢制御や深宇宙探査に向く。大気圏突破には別のブースターが必要という課題がある。
- **中国の宇宙開発の文脈** 中国は「嫦娥」月探査や「天宮」宇宙ステーションなどで存在感を高めており、低コスト・高頻度の打ち上げ手段の確保が戦略課題。今回の構想は、人民解放軍系の航天科技集団(CASC)などが主導する可能性が高い。
- **なぜ注目か** 実現すれば、高地を活用した新たな打ち上げ方式の実証となり、既存の海南島・酒泉など沿海・内陸基地とは異なる運用モデルを確立できる。一方で、環境破壊やチベットの地政学的な敏感さも論点となる。