SpudCell:科学者らが生命の特徴のほとんどを備えた細胞を作製
科学者たちは「SpudCell(スパッドセル)」と呼ばれる、生命の主要な特徴のほとんどを備えた人工細胞の作成に成功した。この細胞は自己組織化し、エネルギーを生成し、環境に反応する能力を持つ。生命の起源の解明や医療応用への道を開く可能性がある。
背景メモ
- 「SpudCell(スパッドセル)」とは、英グラスゴー大学のリー・クローニン教授率いる研究チームが2026年7月に発表した、ジャガイモ由来の抽出物を基盤に作られた人工細胞。自己組織化し、分裂し、エネルギーを産生し、化学的な「遺伝情報」を受け継ぐなど、生物的な細胞に近い振る舞いを示す。
- 完全な生命ではないが(自己複製が不完全、環境に応答する「感覚」を持たない)、「生命のほとんどの特徴」を備えた初の人工構造物として注目される。
- クローニン教授は2000年代から「無生物から生物的なシステムを作る」化学的自己組織化研究で知られ、2011年には「iCHELL」(無機化学細胞)を発表。SpudCellはその発展形であり、生きた細胞を使わずに生命の起源や機能を研究する新たなモデルとなる可能性がある。従来の合成生物学(ゲノム編集や既存細胞の改造)とは異なり、完全にボトムアップで「細胞らしさ」を構築した点が革新とされる。